面接で「あなたを動物に例えると」など変な質問が出る理由はなぜ?傾向と対策
こんにちは、カチメン!就活コラム担当のトイアンナです。
面接では、「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」「自己PR」のようにわかりやすい定型文だけでなく、意図がわかりかねるような変わった設問が出ることがあります。今回は変な質問が飛んでくる意図と、どう準備すべきかをお伝えします。
●アイスブレイク目的の「今日はどうやって来ましたか」
面接官は、就活生をいじめるために面接をしているのではなく「なるべく素の能力を知りたい」と思っています。そのため、緊張して部屋へ入ってきた学生がいた場合は、緊張をほぐすために「今日はどうやってきましたか」といった、世間話っぽい質問をすることがあります。
雑談の延長ですのでかしこまって答える必要はありません。「JR中央線を使って、電車で来ました」といった、普通の答えで構いません。むしろ、こういう質問をされたら「あ、緊張していると思われているな」と思えばいいでしょう。焦る必要はありません。
類似した質問に「趣味に読書とありますが、最近どんな本を読みましたか?」「休みは何をして過ごしますか?」などがあります。いずれも深い意味を持つ質問ではないので、リラックスして答えてください。
●いわゆる地頭を見たい「あなたを動物に例えると何ですか」
「あなたを動物にたとえるとどんな動物ですか?」
「これまでのあなたの人生を5分間で語ってください」
といった問いは、準備できていなさそうな質問を投げることで、論理的に受け答えができるかをチェックしたい狙いがあります。そのため、答えは何でもかまいません。
「私は動物に例えるとリスです。なぜなら、事前に情報をたくさん集めて行動するからです。ですから、口いっぱいに食べ物を入れるリスに似ています」
といった、結論+根拠さえ言えれば答えは何でも構いません。
もう一つの「これまでの人生について」という問いも、正しい・間違っているという答えがあるのではなく、同じく「一言で申し上げると○○という人生だったと思います。なぜなら過去に○○という経験がありまして……」と、根拠づけて話せれば問題ありません。
こういった問いを投げかける理由は、ガクチカや自己PRは対策できてしまうため、その方の頭の回転の速さをチェックする指標になりえないからです。頭の回転速度を見たければ、意表をついた問いを投げかける必要があります。そのため、あえて突飛な質問をしているのだと思ってください。
●協調性を問われる「嫌いな人はいますか?その人にどう接しますか?」という問い
「あなたにとって、苦手な人はどんな人ですか」
「苦手な人と同じグループになったら、どうしていますか」
といった問いが投げかけられるときは、自分の協調性が問われていると思ってください。
会社では人間関係を選べません。そのため、ときには相性が最悪な方とチームを組み、成果を出さねばなりません。そういったときでも協調できるかを確認するために、あえて聞かれています。つまり、この質問をされた時点で「もしかして、この方って協調性がないのでは?」と疑われていると思ってください。結構なピンチです。
どうにかして、苦手な人とでもうまくやれている姿を見せてください。
●金融系で聞かれる「いくらあったら幸せですか?」といった問いは相性を問うている
外資系投資銀行などごく一部の業界で、
「あなたはいくらあったら幸せですか?」「1億円あったらどうしますか?」
といった問いかけがなされることがあります。これは、高収入のためならハードワークに耐えられるか? という金銭感覚を問うものです。
外資系投資銀行のIBD(投資銀行部門)など初年俸1,000万円の高給と引き換えに、かなりの残業を覚悟する職種においては、価値観がワークスタイルにそぐわないとせっかく内定しても早期離職へ繋がります。会社としても合わない方が無理をして入社し、そのまま辞めてしまうことは避けたいわけで、こういった特殊な質問をするわけです。
ここまで、突飛な質問をされた場合の主な事例と回答例をご案内いたしました。基本的には変な質問をされるときは、面接官が素の答えを見たがっているケースが多いものです。あまり奇をてらわず、自分の思うところを伝えましょう。