【微表情クイズ④】「要望を述べても良い?」は、見ればわかる ~面接官の表情が教える対話の余白~
こんにちは。カチメン表情監修の清水建二です。
採用面接を受ける求職者の立場として、「雇ってもらう」という側面が強調されることがあります。
しかし、安易な妥協は、求職者自身の「働きにくさ」につながることもあります。
したがって、採用面接で納得できないことやひっかかるところがあれば、よくよく話し合うことが大切です
会話の中のひっかかりをどう捉え、いかに面接官と対話をするか。問題を通じて考えてみましょう。
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この表情の裏に隠されている感情、分かりますか? |
【問題】 面接官が、求職者に「給与に関わる諸条件」を提案しているところです。 面接官の顔に現れている微表情は何でしょうか? 軽蔑・嫌悪・怒りの中から選び、自身が求職者だとしたら、どんな返答をするか考えて下さい。 |
女性面接官の表情は、口角が引き上げられ、笑顔を見せています。
しかし、よく見るとわずかに鼻の周りにしわが現れています。
これは嫌悪の微表情です。
嫌悪は、不快な人・モノ・言動に対して生じます。
給与に関わる諸条件を提案しているところで嫌悪ですので、「心苦しい条件を申し上げているのは重々承知ですが…」という面接官の心の声を推測することが出来ます。
したがって、ここに対話の余地があることがわかります。
「その他の条件として何があるのですか?」
「条件が改善される余地はありますか?」
と尋ねてみる価値ありです。
ここで一点、注意です |
求職者の方から何らかの条件を提案し、面接官が嫌悪を見せたら、これは「(会社にとって)その条件は不快です。受け入れることは難しいです。」という意味の可能性大です。
嫌悪微表情という反応が、どんな刺激を受けて生じているのか解釈に注意して下さい。
あなたの言葉が刺激となった反応なのか、面接官自身の言葉が刺激となった反応なのか、です。
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嫌悪の感情を笑顔で隠す理由 |
ところで、嫌悪微表情と共に笑顔が生じているのはなぜでしょうか。
ネガティブな感情をストレートに顔に出すことが失礼であると考えているから、
あるいは/かつ、
会社側に有利な条件で採用したいことを悟られたくないから、だと考えられます。
こうした心理が、嫌悪感情を抑制し、さらに笑顔で隠す表情として生じたものと考えられます。
笑顔に隠れた嫌悪微表情を見つける |
求職者側にある交渉の余地を面接官の微表情から発見し、後悔のない求職活動を実現できるよう願っています。
そして…面接をパスし、晴れて新入社員となった暁には、この「笑顔に隠れた嫌悪微表情」を見つけるスキルを社内コミュニケーションや営業・商談でも活用してみて下さい。
上司や同僚から何かお願い事を頼まれるとき、相手にこの表情が生じていたら、無理なお願いをしている自覚があることがわかります。
「貸しですよ」と言って恩を着せるのもありかも知れませんが、笑顔で応じれば、器の大きさを印象づけられるでしょう。
営業・商談の際に、先方の顔にこの表情が生じたら、「受け入れられない」かも知れない条件を提示している自覚がある可能性大です。
交渉を円滑に進めるカードの一つになるかも知れません。
交渉全体の利得バランスを眺めながら、「その条件は受け入れます。代わりにこちらの条件を受け入れて頂けますか」と交渉してみましょう。
双方の利得をwin-winに高められる状態を見つけられるかも知れません。
ではでは、実践を重ねて下さい。
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