パズル方式でできる長所の作文の作り方その2
こんにちは。カチメン就活監修の松原吉宏です。
前回のコラムでは長所を生かすことができた経験を思い出し、その中での課題・目標でどのようなものがあったのかの整理までを行いました。
今回は課題に対してどのように取り組んだのかを整理していきましょう。
この取組のアピールがうまくできるかどうかがES通過、面接通過でも鍵になります。
パズル1:長所そのもの
パズル2:(取り組む際の)課題や目標
前回がここまで。
今回の3つ目のパズルは最重要のピースです。
思考プロセスを丁寧に説明しています。
文章に使わない話でも自分で考える力を付けることをテーマにしているのでご了承ください。
◆ピースの3つ目:課題や目標に対しての考え方と行動
今回は例として、飲食店の課題でよくあるものとして、お客様を待たせてしまうことを挙げますね。
なぜお客様を待たせてしまう状況になっているのでしょうか。
1.人材不足で、対応に限界が出ている
2.お客様が多いと、注文が増えて対応に時間がかかる
他にも理由はあると思いますが、この2つを考察します。
人材の不足であれば、答えとしては人材を補えばいいと言えます。
ただ、現実的に飲食業界では人材不足が慢性的で人材確保は容易ではありません。
また、確保しても教育が必要で時間がかかったり、期待する働きぶりの人材を確保できるかは不明です。
そもそも店長や社員などマネジメントの立場ではなく、アルバイトの立場で踏み込むのは難しい分野です。
時々、マネジメントとの距離感が近い、風通しが良い職場の場合、アルバイトの方がSNSで宣伝するなど積極的に関わっていることもありますが、少ないと思います。
ただ、もしあればもちろん使っていきたいお話です。
ここでは2つ目の課題のお客様が増え、注文が増えることで対応の時間が増えるという点を見ていきますね。
◆論理分析を行って自身で行動したことを明確に!
当然注文を減らすということはしにくいです。
メニューの改定や絞り込み、できる限り調理負担のないものを考えるというのもいいのでしょうが、アルバイトの立場ではなかなか難しいですね。
では皆さん、こういう状況に対して実際どんなことをしていますか。
考えてみましょう。
・とにかく早く作る
・片付けを迅速にできるようにする
などではないでしょうか。
さらに、具体化すると、
とにかく早く作る→例えば、どの料理を調理するときにどんな工夫をしただろうか?
例:パスタを茹でて、ソースと和える時
改善前:フライパンに茹でたパスタを入れる。次に調理済みのソースを一か所に落としてから混ぜる。
改善後:パスタを入れた後に、調理済みのソースを円を描くように落としてから混ぜる。(混ぜる回数の削減)
混ぜる時間の数秒の短縮ですが、この数秒も積み重ねると大きな時間になっていきます。
次になぜその方法に気づいたのかを思い出してみる。
「なんとなく浮かんだ」と片付けずに思い出す、あるいは、「きっとこう考えていたのだろう」と推測してみましょう。
例えば、「今までは先輩たちのやり方を真似していたけれど、混ぜるときに、最初から少しソースを散らすことができれば混ぜる時の負担が減るかもしれない」という考えかもしれませんね。
「この程度の工夫や説明で大丈夫なの?」と疑問に感じるかもしれません。
しかし、実はこの例文に類似したものは実際に私の生徒が就活の面接で使った実例です(この話を中心にして難関企業で4社内定しました)。
これは工夫の例の1つで、その他の工夫の話も2つ入れていましたが、十分アピールができている話です。
◆留学や部活で成果を上げたなど特別な経験がなくても大丈夫!
なかなか人に誇れるような実績がないことで自信が持ちにくいかもしれません。
しかし、そうしたインパクトが有る経験をしている人の方が珍しいでしょう。
いいお肉も味付けが美味しくなければ、美味しいと言ってもらえません。
逆に上手に味付けることで美味しいと言ってもらうことができます。
それが面接です。
何をアピールすべきなのかをきちんと理解して、反映できれば日常生活で頑張っていることを題材にしても大丈夫です。
今回も途中で止めるような形になっていますが、今一度思い出して自身でどんな考えで工夫したのかについて書き出してみてください。
その上で次のコラムをご覧ください。