心理カウンセラーが教えるブラック企業の見抜き方
カチメン!就活監修の松原吉宏です。
今回は新卒に限らず、転職でも注意したいブラック企業への就職。
ブラック企業の定義、ブラック企業への就職を避けるコツを紹介します。
心理カウンセラーとしても活躍しているからこそのテクニックをお伝えします。
●ブラック企業の定義
ブラック企業という言葉そのものが正式なものではないため、定義も明確ではありません。
ただ、厚生労働省のサイトでは一般的な特徴という形で紹介しています。
- 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
ここでは私なりの意見として、追加で例示します。
・休日数が同業他社より著しく少ない
・給与が同業他社より著しく低い
などです。
感覚のお話では、周りの友人10人に聞いて10人がおかしいと感じることがあるという場合も該当するかもしれません。
今となってはこういう問題がある企業の話が報道されるようになり、違和感に気づきやすくなっています。
しかし、ブラック企業という言葉が出てくる以前は初めての就職だとその状況が普通と思ってしまうあるいは、職場の雰囲気でそう思い込まされてしまうことが多かったようです。
基本的には先述の例示で1つだけしか当てはまらないという企業は珍しいと思います。
データでは労働基準監督署の2020年調査では安全基準、労働安全衛生規則労働時間、割増賃金など法律で問題があった企業が約7割という結果が出ています。
違反しているといえばそうですが、認識不足も含まれています(認識不足ももちろん問題ですが)。
この違反している全ての企業がブラック企業と定義できるかというと難しいでしょうが、労働者側もきちんと法律やルールを知っておくことは大切ですね。
●ブラック企業を見抜く方法
企業の内部を知るには友人や間接的に知っている人が内部にいるなどなければ、なかなか正確に知るのは難しいです。
また、企業全体は問題なさそうでも部門の管理職に問題がある場合もあります。
転職面接では多くの場合、
・小規模企業の場合、社長あるいはそれに準ずる立場の人
・大企業の場合、所属部門の管理職
が面接します。
新卒の面接と違い、基本的に職種別採用のため、通常は配属予定の職場の管理職が同席します。
そのため、いわゆる面接官と合わなさそうと感じる、威圧感を感じるなど気になることがあれば辞退も良いでしょう。
その他、こういう質問をしてみて下さい。
「残業で夜9時、10時もあるのかなと思いますが、そのくらいと考えてよろしいでしょうか。」
「休日出勤もある場合も想定していますが、月に2回くらいで考えたらよろしいでしょうか。」
などわざと悪い情報を軸にした聞き方にしてみてください。
そうすると
「残業はどのくらいですか。」
「休日出勤はどのくらいですか。」
という聞き方と違い、正直に企業側が回答してくれます。
これについてはワイズ就活塾の転職者の皆さんに必ず伝えていますが、うまくブラック企業を見抜けています。
また、メールでやり取りしているのに電話で毎回返答がある場合は証拠に残したくないという考えが働いている場合もあります。
全てと断言しませんが少し疑うのがちょうどいいです。
転職者で在職中の方の場合、電話に出るのが難しいことは理解しているはずです。
この点も気をつけて下さい。
電話も録音しておくことが大切です。
●おわりに
転職指導をしていて、ブラック企業には時々遭遇します。
・労働契約の話もなく、入社の話が進み、労働契約書を要求したら拒否され、入社が白紙
・当初聞いていた話と異なるため、強めに質問したら、逆に強い口調で否定される(証拠録音を聞かせても拒否)
・基本給が安く職能給が高いため、賞与の算出方法を聞いたら基本給から算定という回答
などグレーゾーンを利用するブラック企業とも言える企業もあります。
転職サイトに登録している企業だからと油断してはいけません。
基本的には転職サイトは企業側から報酬を得ている立場です。
ブラック企業から身を守るには自身で気をつけることが大切です。
おかしいと思ったら、質問をするなど丁寧に進めて下さい。