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就活コラム

帰省でわかる「いまの自分」―家族と地元の友人の表情から読むキャリアサイン【パートⅡ】

こんにちは。カチメン!表情監修の清水建二です。

本日は、帰省でわかる「いまの自分」―家族と地元の友人の表情から読むキャリアサイン【パートⅠ】に続き、パートⅡとして、「地元の友人との会話ケース」を通じて考えてみましょう。

友人の視点から就職活動を捉えることで、自分ひとりの視点では気づきにくいことが見えてくるかもしれません。 

 

ケース1:ベンチャー志望と言ったとき 

 

地元の友人:就活どう?どこか決まった? 
あなた:ベンチャー系の○○に行こうと思ってる。 
地元の友人:ベンチャー? 意識高い系じゃん。


ここで友人は次の表情を生じさせています。 

軽蔑の表情※本画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。 

問題:
地元の友人の気持ちは何でしょうか? また、どんなアプローチがよいでしょうか? 

解説:
片方の口角が引き上げられています。これは「軽蔑」の表情です。
軽蔑はネガティブな感情なので、多くの場合、瞬間的に表れる「軽蔑の微表情」として出現します。
軽蔑のニーズは「優越感を主張したい」です。

ここで「馬鹿にされた」と感じて、ムキになって反応してしまうのは得策ではありません。
むしろ、友人の「優越感」の中身を冷静に聞き出してみましょう。
 

たとえば、「ベンチャーって、いろいろ挑戦できて早く成長できるイメージなんだけど、理想論かな?」と、こちらから問いかけてみるのです。

「優越感」を刺激された友人は、抑えていた軽蔑感情を解放する機会を得て、ベンチャーに対する価値観や、自分の知っていることを語り出すでしょう。
その話の中身が、自分の知らなかった有益な情報なら、友人の「優越感」にむしろ感謝できるかもしれません。

一方、よくよく聞いてみると大した情報ではない場合、その「優越感」は単なる僻みである可能性もあります。
優秀な人や運が良い人は僻まれます。あなたは「馬鹿にされた」のではなく、この友人に一目置かれているのです。
 


ケース2:研究開発系を志望と言ったとき

 

地元の友人:就活どう?どこか決まった? 
あなた:研究開発系の業界に行こうと思ってる。 
地元の友人:その業界、頭いい人しかいないよね。 


ここで友人は次の表情を生じさせています。 

愛想笑い※本画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。 

問題:
地元の友人の気持ちは何でしょうか? また、どんなアプローチがよいでしょうか?

解説:
口角が引き上げられていますが、頬はあまり持ち上がっておらず、目じりにしわもできていません。
この場合、考えられるのは「社会的微笑」、いわゆる愛想笑いです。
愛想笑いは、人間関係の潤滑油としてよく使われる表情です。

そのため、ここでわざわざ目くじらを立てる必要はありません。
潤滑油として作られた笑顔なので、あなたの返答に対して特別な関心はないようです。
ですので、「そうなんだね」くらいの相槌で返す程度でよいでしょう。
 

一方で、「その業界、頭いい人しかいないよね。」という言葉に悪意を読み取ってしまったり、実際には愛想笑いなのに、それを「軽蔑の表情」と誤解してしまったりする人もいるかもしれません。

たとえば、Hofmann, Platt, Ruch, & Proyer (2015)の研究では、「他者に笑われることへの恐れ」が強い人は、「幸福表情を軽蔑として読み取りやすい」ことが示されています。
もともとそうした傾向がない人でも、就職活動というピリピリした状況の中では、本来は相手の優しさや無邪気さから出た言動を「皮肉」や「マウント」と受け取ってしまうことがあります。
 

 


自分の心の状態が「見え方」を変える 

 
周りから見れば「すごい」「頑張っている」と思われていても、当事者である自分にはそう感じられないことがあります。
現実に少しずつ近づく中で、自分のまだ足りないところ、できていないところが見え、そのギャップに苦しくなる時期もあるでしょう。
そんなとき、何気ない友人のひと言や表情に、過剰に反応してしまうことがあります。 

就職活動の話ではありませんが、私自身も、難関大学と呼ばれる大学・大学院で過ごし、学生時代にはTOEIC975点を取得しました。
そこに至るまでは、「その大学・大学院に入ること」「
TOEIC975点を取ること」は、どちらも「高い壁」のように感じていました。
「その壁を越えたら、自分もすごい人間になれる」そう思っていたのです。
 

しかし、いざその壁を越えてみると、むしろ逆で、自分の小ささに気づきました。
上には上がいる現実を思い知らされ、「頭いいね」という言葉が皮肉のように聞こえてしまう時期もありました。
その時期、周囲の言動をじっくり観察し、きちんとコミュニケーションを重ねていくことで、「相手は悪意で言っているのではなく、そう受け取ってしまう自分の心の状態に原因がある」と気づけるようになりました。
 


就職活動の中で、同じような心境になる方も多いと思います。
少しでも参考になればと思い、私の体験を共有させていただきました。
周囲の表情や感情の反応を、「他山の石」として扱ってみてください。
そうすることで、就職活動をきっかけに、自分の価値観や在り方を見直すことができるようになるでしょう。
 


ではでは、実践を重ねて下さい。
 

参考文献 
Hofmann, J., Platt, T., Ruch, W., & Proyer, R. T. (2015). Individual Differences in Gelotophobia Predict Responses to Joy and Contempt. Sage Open, 5(2). https://doi.org/10.1177/2158244015581191  

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