キャリアを通じて実現したいこと・目標の見つけ方②
某コンサル会社最年少役員でカチメン!就活コラム担当のなかぴーです。
弊社の新卒採用責任者としても活動しており、 中途、新卒どちらの面接も数多く行ってきております。
そんな私の立場から、前回に引き続き今回も「目標の見つけ方」について、 僭越ながら私なりの考え方を共有させていただきたいと考えております。
前半では目標を立てる以前の”思考の壁”の取り除き方についてご紹介しました。
今回は目標を見つけるために取り組んでみて欲しいことをお伝えしていきます。
前半をまだお読みでない方はこちらから読み進めていただくとより理解しやすいかと思います。
それでは早速、今回の内容に入っていきましょう。
やりたいことの見つけ方ですが、大まかな流れをお伝えすると、以下のような流れになります。
1. 自分がやりたいことの枠をざっくりと定める
2. その枠に当てはめながらビジネスに関する多くの情報に触れる
3. やりたいと思えたものをメモしながらその共通点を考え、実際の仕事へと落とし込む
まずはざっくりとやりたいことの枠を定めるというところですが、
自分は何が好きなのか、得意なのか
また、何が嫌いなのか、苦手なのか
というのを考えて、書き出してみましょう。
このタイミングでは、「仕事」の形になっていなくても問題ありませんので、 まずはキーワードから書き出してみましょう。
そして書き出したものに対して、なぜそれが好きなのか、得意なのか、はたまた嫌いなのか、苦手なのかを深掘りして考えてみましょう。
ここで深堀りが足りないと、仕事に対するイメージが曖昧な状態で職業選択をしてしまい、 「やってみたら実は嫌いなことや苦手なことが多かった」という後悔をすることにもなりかねません。
深掘りが足りない例
・ 人と話すことが好き → 営業
・ 人と話すのが苦手 →バックオフィス業務
・ 問題解決がしたい→コンサル
参考に私が書き出したものの一部抜粋も共有します。
好きなこと:
・ 人に何かを説明した際に「わかりやすい」と言われること
・ 与えられた難問に自分なりの答えを導き出して、人をあっと驚かせること
・ 優れた企業がどのようにして市場で勝っているのか、調査して紐解いていく瞬間
得意なこと:
・ 夢中になった物事に対して、起きている時間の大半を費やして、周囲を驚かせるレベルまで技術を磨くこと。
・ 物事の構造や因果関係に気付き、整理すること
嫌いなこと:
・ 「自分を売る」というような営業スタイル
・ 人に「お願いします」と頼み込むこと
・ 自分の顧客を選べない仕事
苦手なこと:
・ 繰り返しの作業を手際よく進めること
・ センスや感性が必要となるクリエイティブな仕事
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次に、1.で設定した枠に当てはめながら、できるだけ多くのビジネスの情報に触れるということを行います。
世の中の仕事を数多く知っていた方が、何がやりたい仕事に近くて、何がそうでないのか判断しやすくなります。
様々な情報源がありますが、この後にいくつか私のオススメを共有していきます。
情報に触れる際ですが、以下4点を意識しながら想像を膨らませてみてください。
・ 1.で設定した枠に当てはまる仕事かどうか考えを巡らせてみる
・ 現時点で強くやりたいと思えなくとも、「お金をもらいながらこの経験ができるなら得だな」と思える程度なら候補に入れてみる
・ どんな仕事にも辛く、大変な部分はあることを理解すること
・ 枠に当てはまる中で、どのようなビジネスにお金が多く流れ込んでいそうか考えてみる
「やりたいこと」を探すというと、お金をもらわずとも自分がやりたいと思えることを探しなさい と言われることも多いかと思いますが、お金をもらえるということはそれだけ人の役に立っているということでもあります。
お金をもらうということを悪いことのように捉えず、お金が集まっている領域にはそれだけ困っている人が多く、注目されていると捉え直してみましょう。
<オススメする情報源>
◆業界で探す
・業界地図で企業の幅を知る
◆人の経歴で探す
・日経新聞の「私の履歴書」というコラムを読む
・経営者等の経歴をWiki等で追う
◆お金の流れで探す
・IPO(新規上場企業)の一覧からトレンドを掴む
・投資家が成長を期待する業界、分野を追う
・国の予算情報(内閣府 骨太の方針等)を追う
◆企業の困りごとで探す
・企業向けの展示会「〇〇EXPO」 のテーマを選び、足を運んでみる
◆個人の困りごと、注目されているテーマで探す
・統計情報(世代別お金の使い道等)を調べる
・SNSの人気ランキングやトレンド情報を追う
・ベストセラーに選ばれた本のランキングから人の悩みや興味関心を知る
上記のような情報源を見てビジネスに関する情報をインプットしていくと、
1.を書き出したタイミングでは思い浮かばなかったものが追加で出てくることもあります。
その場合はどんどん追加していきましょう。
ある程度情報をインプットしたら次は3.の実際の仕事に落とし込むということに取り組んでみましょう。
こちらも、「一度3.に移行したから終了」というものではなく、2.の情報インプットは習慣的に継続して行い、 得られた情報で刺激を受けた時にさらにイメージを深めるというサイクルを繰り返し行うようにしてみてください。
気になるとメモした情報から仕事へと落とし込む際に、どのように思考するかという一例を私の例でお見せしましょう。
例えば私はファッションに興味がありますが、それと同時に自分の美的センスには自信がなく、どちらかというと苦手意識を持っています。
好きなことや自信のあることは、物事の構造を整理することや、優れた企業の戦略を調べることであるので、 それらを活かせるようなファッション関係の仕事が何かないか考えながら、様々な情報を漁ってみます。
おそらく私は自分自身がデザイナーになったり、あるいはバイヤーとしてセンスの良い商品を選択するような仕事には向かないでしょうが、質の良い生地や洋服を「いかに安く、効率よく製作するか」考えて実行していくという面においては活躍できるのではないかと考えます。
そのような仕事をすると喜ばれそうな会社はないかと想像してみると、ユニクロのようなアパレルメーカーもあれば、アパレルメーカーから製造を受託しているようなOEMメーカー、さらにはそれらメーカーの工場に自動化や効率化の仕組みを提供しているような企業もあるのではないかと考えを巡らせることができます。
ここまで仕事が想像できると、「なんとなくファッションに興味があってアパレル関係の仕事をしてみようかな」と考えているのとはずいぶん解像度が違うのではないでしょうか。この後は実際にどのような企業があるのか調べてみて、それらの企業の中で特にワクワクさせられるような先進的な取り組みをしている企業があれば応募してみると良いでしょう。
やりたいことを見つけるまでに、情報を調べたり、想像したり、自分の好き嫌いや得意不得意と照らし合わせたり、 取り組むプロセスが多く大変だと思います。
しかしながら、自分がやりたいこととマッチした仕事が見つけられると、充実感を持って毎日を過ごすことができて、多くのことがプラスに働いて昇進もしやすいという好循環を作ることができます。
ぜひこの記事が、皆さんのやりたいこと、目標探しの良いキッカケとなれば幸いです。
非常に長い記事となってしまいましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございます。