カチメン!就活コラム

興味関心の伝え方【応用編】

作成者: 清水建二|23/08/28 6:02

こんにちは。カチメン表情監修の清水建二です。

前回のコラムでは、緊張への対処方法について解説しました。「面接で緊張するということは、それだけ真剣に面接に取り組み、頑張っている証拠」だと自分に言い聞かせ、心の持ちようを変えるマインドコントロール。緊張するときの動きを予め知っておき、その動きを制御するフィジカルコントロール。この二つを駆使することで、緊張を乗り越えよう、ということでした。

本日は、興味関心の伝え方【応用編】について解説します。

本題に入る前に、「興味関心の伝え方【基礎編】」について簡単に振り返りましょう。「あなたの話に興味関心があります」という印象を伝え、「この話のうち、ここは興味関心を抱くポイントですよ」というシグナルを伝えるためには、眉を引き上げる。これが基本です。練習方法として、眉を引き上げながら、「そうなんですね!」と言う。真顔で同じセリフを言うときと比べると、全く印象が異なることを実感すると思います。

さて、【応用編】では、長めのセリフを用いて、興味関心の伝え方について解説・練習します。

面接官に「仕事をする上で大切だと思うことは何ですか」と質問される場面を想像して下さい。あなたの返答は次の通りとします。

共感力だと思います。居酒屋でアルバイトをしていたときのことです。満席のため、予約なしで来店されたお客様に入店をお断りしなくてはいけないことがありました。そのとき、残念そうなお客様の気持ちが凄く伝わって来たのです。そこで、私は、お客様のその気持ちが少しでも解消できないかと思い、「すみません。ただいま満席です」という必要十分な言葉だけでなく、予約のしやすい曜日や予約なしでも入りやすい時間帯をお伝えさせて頂きました。それでもお客様は残念そうなお顔でしたが、少し微笑んで、「じゃあ、また来るよ」とおっしゃって頂けました。数日後、そのときのお客様が、「今度は予約して来ましたよ」と嬉しそうなお顔で来店されました。急いで別の店を探そうとしているお客様だったら、必要十分な言葉を伝えればよかったと思います。しかし、「このお店で食事を楽しめず残念だ」と思っていた可能性のあるお客様には、その気持ちを汲む、お客様の希望が実現できるような言葉を伝えられたのが正解だったと思っています。「相手の立場に立って考える」という言葉をよく聞きますが、この体験から「本当にそうなんだな」と心から実感し、大切にしていきたいと思うようになりました」。

どの部分を、「この話、興味関心を抱くポイントですよ」と面接官に伝えたいですか?
究極的にはあなたの気持ち次第ですので、確定した答えはありません。とは言え、方向性を示した方が、応用したり、練習したりしやすいと思いますので、取り敢えずの正解を示します。

太字になっている単語・フレーズを、眉を引き上げながら言いましょう。
まず、「共感力」ですが、これは、面接官の質問に対する回答ですので、重視したいポイントです。興味関心を伝えるポイントです。次に、「そのとき、」「そこで、私は」「数日後」は、場面が展開するポイントです。場面が変わることを面接官に喚起する必要があれば、興味関心ポイントとして捉え、眉を引き上げて、伝えるとよいでしょう。また、「予約のしやすい曜日」「予約なしでも入りやすい時間帯」「その気持ちを汲む」「希望が実現できるような言葉」「相手の立場に立って考える」「本当にそうなんだな」「心から実感し」「大切にしていきたい」は、キーワードとなる単語・フレーズですので、重視したいポイントです。興味関心を伝えるポイントです。

それでは、実際にセリフを口にしながら、特定の単語・フレーズ部分で眉を引き上げてみましょう。何度も何度も自然に動かせるように練習しましょう。

ところで、以上の単語・フレーズの全てで眉を引き上げてみると、ややその頻度が多いと思うかも知れません。その場合は、質問に対する回答やキーワードとなる単語・フレーズを優先し、場面が展開するポイントでは、眉を引き上げる動きを抑えてもよいでしょう。

慣れて来たら、あなたが面接用に準備しているセリフを用いて、同様のことをしてみましょう。
ではでは、練習頑張って下さい。次回は、熱意・真剣度の伝え方【応用編】について解説したいと思います。