こんにちは。カチメン!表情監修の清水建二です。
転職活動では「あなたの強みは何ですか」「どんな職場が合うと思いますか」といった質問を受けることが少なくありません。
ここで大切なのは、単にスキルや資格を並べることではなく、自分の価値観や性格が伝わるエピソードを語ることです。
以前、新卒者向けに「自分なりの意見をどうつくる?~感情心理学的オリジナルメッセージのつくり方~」 を書きました。
今回のコラムでは、以前のコラムに準拠しつつも転職者向けの内容として書きたいと思います。
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感情心理学の視点から見ると、人は「自分にとって重要だ」と感じた出来事に強い感情が伴い、それが記憶に残ります。
つまり、心が動いた出来事には、その人の価値観や性格が色濃く反映されているのです。
逆に、ほとんど記憶に残らない業務や場面は、あなたにとって優先度が低い(経済的優先度ではなく、心の優先度)、ワクワクしない出来事だと考えられます。
例えば「前職で心に残る営業場面がほとんどない」としたら、それは営業という仕事自体に価値を見出しづらかった可能性があります。
その場合、「ではどんな業務をしていたときの自分をよく覚えているか」を探ってみて下さい。
すると、自分の価値観に合う仕事が見えてきます。
ステップに分けて具体的に見ていきましょう。
ステップ1 感情を手掛かりにエピソードを見つける |
自分の価値観や性格を知る第一歩は、感情の記録です。
たとえば、こんな質問を自分に投げかけてみてください。
今日、1週間、またはこの1か月で、印象に残った出来事は何でしょうか?
そのとき、どんな感情が動きましたか?(嬉しい・悔しい・誇らしい・苛立ち…)
なぜ、その感情が生まれたのでしょうか?
清水の最近の体験でいえば、
こうして感情をたどっていくと、自分が何を重視している人間なのかが見えてきます。
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ステップ2 転職面接で伝えるエピソード構造 |
以上のように掘り起こしたエピソードを面接で語れる形にします。
「自分なりの意見をどうつくる?~感情心理学的オリジナルメッセージのつくり方~」で触れた基本の型
自分の主張(価値観や性格の表明) |
を守ると、内容が整理され、面接官に伝わりやすくなります。
例えば、職場改善の提案をしたエピソードで型を組んでみましょう。
主張:
働く人の気持ちを意識した効率性が、仕事をする上で重要だと考えている。
体験:
前職の物流センターで、梱包作業台の配置が非効率だと感じた。
同僚数名の動きを観察し、配置換え案を作成して上司に提案した。
作業台の配置換え後、効率が上がり、同僚から「腰の負担が減った」「動きやすい」と感謝された。
解釈:
効率的になったことは、もちろん嬉しいが、人の身体的・心理的負担を減らす工夫が出来たことに、より大きな喜びを感じた。
ただ効率がよいだけでは、働く意欲は続かないかも知れない。
働きやすさを意識した効率性が重要だと思った。
ステップ3 自分の感情パターンを「共通項」にする |
ステップ2で作成した複数のエピソードを振り返ると、そこには必ず共通する感情や価値観があります。
「人に感謝されると嬉しい」「理不尽さに我慢できない」「チームの調和を守りたい」等など。
これが、あなたの個性であり、オリジナルなエピソードの核になります。
面接官は、この「核」を知ることで、「この人はどんな職場で力を発揮できるか」「どんな配属が合うか」を判断しています。
だからこそ、単なる出来事の羅列ではなく、感情を軸にしたエピソード作りが重要なのです。
まとめ |
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転職活動は、これまでのキャリアを棚卸しし、自分を再発見する絶好の機会です。
ぜひ、日常の中で心が動いた瞬間を記録し、自分だけのストーリーを磨いてください。
ではでは、実践を重ねて下さい。