こんにちは。カチメン表情監修の清水建二です。
本日のコラムは、「その誉め言葉、本音かお世辞か?」です。
採用面接の現場でしばし聞こえてくる面接官の「凄いですね!」「素晴らしい!!」と言った言葉。
本音でしょうか。
あるいは、面接の場を和ませるためや、不合格者に悪い印象を抱かれないようにするためのお世辞でしょうか。
さらに、たとえお世辞でも「お世辞の本気度」というものがあります。
問題を通じて考えてみましょう。
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あなたのアピールに対し、面接官はどう思ったでしょうか? |
【問題】 求職者が自身の強みについてアピールし、面接官がそれに反応しているところです。 面接官の顔に現れている微表情は何でしょうか? 軽蔑・嫌悪・怒りの中から選び、自身が求職者だとしたら、どんな返答をするか考えて下さい。 |
男性面接官の表情。一瞬、左の口角が引き上げられています。
これは軽蔑微表情です。
軽蔑微表情の面接官に「凄いですね!」「素晴らしい!!」と言われても、文字通り信じることは出来ません。軽蔑感情は、「優越感を主張したい」「不道徳を諫めたい」という意味です。
したがって、面接官は、「大した強み・アピールではないな」「甘いな」と本音では思っている可能性があります。
「軽蔑微表情」で内定を諦めるのはまだ早い |
しかし、ここで「あ~自分はダメなのか」と諦めてはいけません。
微表情は、強い感情が抑制されている証拠です。
面接官の顔には、真顔でも、意味のない作り笑いでもなく、微表情が生じているのです。
強い感情があるということは、こちらのアピールに身体が反応し、関心があるということ。
言わば、「気持ちが入った」「無視できない」「本気の」お世辞なのです。
この場面で言えば、軽蔑の微表情ですから、「優越感を主張したいけど、抑制している」ということになります。
具体的にどうしたら返したらよいでしょうか。
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優越感を刺激・解放する言葉を返し、面接官の気分を良くさせる |
私たち人間は感情を我慢している状態を嫌います。
この習性を利用します。
次のような返しはいかがでしょうか。
「…という点が自分の強みだと考えています。 しかし、社会経験未熟な私には、見えていない視点や欠けている所があるようにも思います。 経験豊富な社会人の先輩としてご教授頂けませんでしょうか?」 |
面接官の抑制された優越感を刺激・解放する文言です。
こうした軽蔑感情の働きを活かした返しをすることで、面接官の本音やアドバイスを聞ける可能性が高まります。
ここで面接官の気分がよくなり、一歩合格に近づくこともあるでしょう。
不合格だとしても、面接官の本音を聞くことが出来、次の面接に活かすことが出来ます。
軽蔑微表情×誉め言葉に、優越感を刺激・解放する文言で返す【応用編】 |
さて、「軽蔑微表情×誉め言葉に対して、優越感を刺激・解放する文言で返す」というコミュニケーション方法ですが、面接の場以外でも応用できることにお気づきかと思います。
などなど、様々な場面で応用させることが出来ます。
最後に、求職者の軽蔑微表情についても触れたいと思います。
求職者の皆さんも面接に臨む会社でお世辞を言うかも知れません。
そのとき、面接官に尋ねられます。
「お褒め頂きありがとうございます。 しかし、弊社のこのプロジェクトですが、何かパンチが足りないといいますか、もっと伸びしろがあると思うのです。 若いあなたの視点をお聞かせ願いますか?」 |
どう回答しますか?
有用な意見を言うことが出来れば、その軽蔑、その優越感は会社の武器となるでしょう。
しかし、内容のない意見しか言うことが出来なければ、その軽蔑、優越感は会社にとって有害だと判断されかねません。
大切なことは、正直であることです。
説明を受けた会社のプロジェクトの斬新さや有用性がわからなければ、お世辞で濁すのではなく、何が斬新で有用なのか、ちゃんと聞きましょう。
墓穴を掘らなくて済み、誠実な印象を与えることが出来るでしょう。
ではでは、実践を重ねて下さい。
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