カチメン!就活監修、ワイズ就活塾塾長の松原吉宏です。
今回は転職について少し気になり始めたときに読むコラムです。
転職活動の指導をする際、生徒さんの多くが転職経験がないため、新卒の就職活動と同じ感覚で進めてしまうケースに遭遇します。
新卒の就職活動との違いを理解し、転職活動の予備知識を得てくださいね。
●新卒採用と転職の違い
<新卒>職種別採用が少ないため希望が通りにくい
面接や内定後の面談で配属に関係した面談があります。
しかし、考慮されているかどうかわからない場合も多くあります。
企業側が適性と感じるものに応じて決定する場合や人員不足の部門を強化するなど企業側の都合で決まることが多いです。
当初自身で思い描いた仕事ではなくても、向いている仕事になることはあります。
一方で、希望を叶えるという意味では異なります。
<転職>原則、職種別採用で希望する仕事に就きやすい
転職の場合、経験者採用が主なため、企業側が「こういう経験やスキルが有る人を採用したい」という方針が明確です。
そのため、希望する仕事に就けるチャンスが新卒よりも圧倒的に多いです。
<新卒>大卒・大学院卒という区分で同じ給与(一部専門職除き)
学歴などに関係なく、同じ給与での雇用になります。
勉強ができる=仕事ができる、とは限らないため、採用時点では給与に差をつける根拠がない状態です。
学歴で人材レベルを測る方法ではないため、公平な仕組みと言えます。
一般的に新卒後、2年は同じ給与ですが、3年目頃から人事査定の評価で給与が同期と異なってきます。
<転職>経験や実績次第で給与が変わる
転職の求人は
年収◯◯◯万円〜◯◯◯万円
30歳モデル◯◯◯万円
など年齢で決まる要素よりも経験値や仕事の実績などで給与を査定されます。
また、業界によって給与の高低の傾向もあります。
そのため、異業種に行くことで給与アップを狙うことも可能です。
<新卒>時間やゆとりがないため、冷静に活動しにくい
しっかり就職活動に取り組む方でも1年少々の期間です。
多くの仕事がある中で調べることができている業界や職種はわずかです。
知識がない中で時間だけは迫ってくる状況で狭い範囲から応募業界・企業を選びがちになります。
<転職>在職中の場合、時間に追われる必要なく活動できる
いい求人があれば応募するなどゆとりをもって活動ができます。
ただ、面接日が平日になることが多く、有給休暇を取得して面接に行くなどの成約制約があります。
まずは、いきなり活動をするのではなく適切な準備をしてから臨む必要があります。
準備については別のコラムで書いていきます。
<新卒>多くの企業に応募できる
新卒採用は原則、職種別ではないからこそ、多くの企業に応募ができます。
自由に応募できると言えるかもしれません。
ただ、どうしても新卒時は知識が不足しているため、結果として限られた業界や企業に応募しがちです。
<転職>経験者採用だからこそ応募できる業界や職種が狭まる
例えば、現職を続ける中で気持ちが変わり、製薬会社でMRになりたいという希望が出てきても、医療や健康に関する業界での就労経験がないと難しいです。
難しいから無理という意味ではありませんし、受験料がかかるなどもありません。
ご自身の希望を叶えるために応募をするというのは悪いことではありません。
希望から見るだけでなく、自分の価値を整理したうえで、経験にマッチしそうな仕事を探すという方法も良いと思います。
転職は新卒のように追われるように行う必要はありません。
冷静に判断したうえで取り組んで下さい。
●おわりに
新卒と転職での最も重要な点について書きます。
新卒の場合、どの時期に内定しても翌年4月から入社が通常で、内定獲得後しばらく検討することができます。
転職の場合、2〜3ヶ月後に新しい企業に行くことになります。
募集人数もピンポイントになるため、辞退の場合早々に連絡が必要です。
新卒のように内定を多く獲得し、選ぶ感覚は好ましくないです。
基本的には内定獲得し、転職の意思表示を内定企業に伝えたら、すぐに退職手続きをする必要があります。
休暇日数も限られていることからも転職したいと強く思う企業を受けていきましょう。