こんにちは、カチメン!就活コラム担当のトイアンナです。
今や一般的になった、動画を録画して送る「動画面接」ですが、実際に拝見する側になると、「通過しやすい方」には歴然とした差があるな……とわかります。これまでに相当数の動画面接を見てきた人間として、動画撮影「前」にすべき準備をお伝えします。
●自分がアピールすることを1つに絞る
まず、動画面接で投稿する前に「自分が自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で、何を伝えたいか」を考えましょう。よく、わずか1~2分の動画へエピソードを2つ以上いれる方がいますが、どちらのエピソードも中途半端にしか話せないので、まずは「1つに絞る」ところから始めましょう。
たとえば、
「高校で受験ギリギリまでバスケ頑張った話と、大学で友達と生成AIで5万円儲けた話、どっちにしようかな。高校の方が見栄えはいいかもしれないけど、周りの就活生もみんな部活の話入れてきそうだよな~。じゃあ、生成AIの話にするか!」といった具合です。
この整理整頓を事前にしないと、
「私が学生時代に頑張ったことは、全部で4つあります!(以下、めちゃくちゃ早口で各エピソードを話す)」といった、相手も覚えきれないほどの自己PRを詰め込んだ話をしてしまう可能性があるのです。
●自分がアピールするものに関連した小道具を揃える
続けて、自分がアピールすると決めたエピソードに添えやすい小物を揃えます。部活なら当時のユニフォームや器具がいいでしょう。長期インターンなど、視覚的に訴えにくいものなら、スケッチブックにフリップ形式で見出しを書いて、どんどんめくりながら話していくのもおすすめです。
動画編集に力を入れすぎることはないので、フリップに大きく「○○業界のインターン」「コールセンターで架電100件」「目標に達しなかった理由は○○」「打ち手として○○を実施」「結果、アポ獲得率16%アップ」などと書き、めくっていくだけでわかりやすくなります。
●外で撮影するときは騒音をキャンセルする
また、デベロッパーを受けるときは、そのデベロッパーが建てた建築物の前で撮影するのが慣例となっています。
しかしながら、外での撮影は風や車など、騒音が入りやすいのがネックです。いざ再生したときに「何を言っているのかまったく聞こえない……」とならないよう、動画のノイズをキャンセル(削除)してから送信しましょう。動画のノイズをキャンセルするアプリは多数あるので、アプリストアで検索してみてください。
また、外で撮影するときこそフリップなどを使い、たとえ音声が聞こえづらくても何を言っているかわかるように見せる工夫が必要です。
●動画面接の前にカンペを作る
そして、動画面接を実施する前に、カンペを作ります。といっても、このカンペは「読み上げる文章を丸ごと書く」と落ちます。なぜなら、カンペをまるごと読み上げている方は、目線が左右に動くのですぐにバレるからです。
動画面接のカンペは、キーワードだけを箇条書きにします。たとえば、結婚式場でのアルバイト先で、細やかな気配りをした結果、顧客満足度97%を実現した話があったとします。そうしたら、カンペはこんな風に書きます。
・結婚式場のバイト
・酔ったゲストで顧客満足度が下がりがちだった
・気配り:酔っ払った方へこっそりノンアルを出す
・顧客満足度が94%から97%に
これだけで、エピソードの重要なポイントはすべてカバーできているはずです。そのため、全文読み上げなくても話し切ることができます。また、全文カンペは一文字でも読み間違えると焦ってしまい、かえって失敗しやすくなります。要約カンペをぜひ使ってください。
ここまで準備が整ったら、初めて動画面接の収録準備をしましょう。照明や背景の準備はできたでしょうか。あなたが面接に通過できますよう、応援しています!