こんにちは、カチメン!就活コラム担当のトイアンナです。
「東京・丸の内のキラキラオフィスをハイヒールでカツカツ歩き、社員証をゲートにピッしたい」といった言葉に代表される、ミーハー就活。
世間では叩かれやすい就活の軸ですが、私は「何が悪い」と思っています。
たとえば、誰もがCMを見ている大手企業へ応募する。あるいは、都会のオフィスで働ける会社を選ぶ。
これくらいのことは誰もがやっていることで、ミーハーとすら言われません。
むしろ、そういった大手志向の就活ばかりやっているのに「社会貢献をしたくて~」と嘘の志望動機で面接官はおろか、自分までも騙していませんか? そして、きれいごとの志望動機を書いているくせに「キラキラオフィスで社員証をピッしたい」と語る人を、せせら笑っていませんか?
正直に言えば、大手がいい。きれいなオフィスがいい。誰もが知っていて「えっ!? そこに内定したの!? すごい!」と言われたい。
このあたりを否定する人って、あまりいないと思うのです。
むしろそれを認めて、言語化して就活へ落とし込めている人は、下手に薄っぺらい社会貢献をESへ書く方より、よほど誠実と言えます。
もし、自分にミーハー要素があるなら。そして、それを軸にして就活をしたいなら。
ESへはさすがに書かなくていいかもしれませんが、面接では認めてしまいましょう。
「率直に申し上げて、私はミーハーだと思います。貴社を知ったのも、最初はCMがきっかけでした。しかし、そこからOBOG訪問や、説明会を経て貴社を知り、○○の面に心から惹かれ、第一志望としています」
「貴社を知ったのは、説明会からでした。友人が応募していたから、一緒に応募したのです。しかし、私はそこで社員さんが語る○○に惹かれ、実際に店舗も回りました。そして、競合と○○が異なっていることに気づき、私もその一員として売上に貢献したいと感じるようになりました。その結果、貴社を第一志望としています」
と、ミーハーなきっかけを語ってしまっていいのです。
ただし、「ミーハーなだけ」では内定しません。
たとえば、私はかつてルイ・ヴィトンやDior、ロエベなどが参画するグループで働いていました。
そこに応募してくる方の一部は必ず「キラキラしたブランドにあこがれて」「一流ブランドで働きたくて」といったことを語ります。
もう、聞き手はうんざりしているはずです。
しかし、ミーハーな志望動機へ付け加えて「バックヤードでのノベルティ整理や顧客情報の整理といった地道な作業があることにも惹かれた」「クレーム対応にも喜びを抱く」といった、裏の面も踏まえた志望動機を語ることができるなら、話は変わります。
「自社のしんどい仕事を知っても、いきなり失望しないかもしれない」「この人は、自社をよく調べてきてくれたんだな」と思うわけです。
ハイブランドの場合はそれだけで内定しません(社員がどれくらいラグジュアリーな世界を理解しているかも問われます)が、ミーハー軸+アルファを語れるなら、内定する可能性は上がります。
ミーハーな入口で志望理由を語るなら、必ずその後に調べて知ったことを踏まえ、他の応募者と差別化できる志望理由を添えましょう。