カチメン!就活コラム

AI時代に通用する仕事術【共感力養成編パートⅠ】―表情を読み、つくるトレーニング

作成者: 清水建二|2026/09/14 7:14

こんにちは。カチメン!表情監修の清水建二です。

今回は、前回より予告しておりました、共感力を向上・養成させるための表情読解、生成トレーニングです。早速、問題に挑戦して頂きたいと思います。


 表情を読んでみよう


 問題 
次の①~⑦の表情は、何の感情を示しているでしょうか。幸福・軽蔑・嫌悪・怒り・悲しみ・恐怖・驚きの7つの中から選んで下さい。

※本画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。

 解説 
簡単に感じた人も難しく感じた人もいるかも知れません。
問題の表情をもっとわかりやすく明瞭なものにします。

※本画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。

いかがでしょうか。かなりわかりやすくなったと思います。
わかりやすい表情①~⑦をもとに問題①~⑦を解説します。それでは、細かく見ていきましょう。

 

 ①②の解説


①恐怖
眉が引き上がる動きと中央に寄りながら下がる動きが同時に起きます。この動きにより、額に波状のしわが生じます。目は見開き、下瞼に力が入り、口角は水平に引かれます。

問題の方の①では、顔の上半分のみに弱い表情筋の動きを伴い、恐怖のサインが現れています。

②驚き
眉が引き上がります。この動きにより、額に水平のしわが生じます。目は見開き、口も開きます。

問題の方の②では、顔の上半分のみに弱い表情筋の動きを伴い、驚きのサインが現れています。

③軽蔑
左右片方の口角が引き上がります。

問題の方の③では、右の口角が弱い表情筋の動きを伴い引き上がり、軽蔑のサインが現れています。

 

④⑤の解説

 
④嫌悪
鼻や鼻の周りにしわが生じます。

問題の方の④では、これら動きが弱い表情筋の動きを伴い、嫌悪のサインが現れています。

⑤幸福
口角と頬が引き上がります。頬が引き上がることで、目じりにしわが生じます。

問題の方の⑤では、これら動きが弱い表情筋の動きを伴い、幸福のサインが現れています。

⑥怒り
眉が中央に寄りながら下がります。この動きにより眉間にしわが寄ります。目が見開き、下瞼に力が入り、唇は一文字に結ばれます。

問題の方の⑥では、これら動きが弱い表情筋の動きを伴い、怒りのサインが現れています。

⑦悲しみ
眉の内側だけが引き上がります。この動きにより、眉の形がハの字になります。口角が引き下がります。下唇は引き上がります。

問題の方の⑦では、これら動きが弱い表情筋の動きを伴い、悲しみのサインが現れています。


 いつでも、どこでも、誰にでも現れる世界共通の表情と感情


以上、解説した7つの表情・感情は、基本情動と呼ばれています。

いつでも・どこでも・誰にでも現れるとされる表情・感情のことです。
これらの感情は、民族や性別、年齢、視覚の有無に関係なく、同じ表情筋の組み合わせで現れます。

解説にある①~⑦の表情写真は、感情が強く抱かれたときのものです。

感情が弱いときや感情を抑えたときは、問題にある①~⑦の表情写真のように、表情が全体的に弱く生じたり、顔の一部のみにしか現れなかったりと、わかりにくいときがあります。

また、問題の写真は静止画ですが、実際の表情は動いています。
たとえば、微表情として現れるときは、0.5秒ほどしか顔に現れませんので、よく見る習慣やトレーニングをしていないと気づくことは出来ないでしょう(微表情を動画で解説したコラム参照)

 


 表情をつくってみよう



次は表情をつくってみましょう。
これまで本コラムでは、笑顔、熱意・真剣度、興味関心のつくり方を解説して来ました。

良い印象を与えたり、メッセージを誤解なく適切に、あるいは強調して伝えたりすることが目的でした。
今回の表情をつくるトレーニングは、バラエティー豊かな表情を通じて、幅広い共感力を向上・養成することを目的としています。

手順は次の通りです。

①解説にあるわかりやすく明瞭な表情で7種類をつくって下さい。

②1つ1つの表情をつくりながら、わき上がる感情を意識して下さい。


③①と②がおおむねできるようになったら、次は問題で示した表情のように、表情筋を少し緩めたり、顔の一部だけに出すなどして、7種類の表情を作ってみてください。


④②同様に1つ1つの表情をつくりながら、わき上がる感情を意識して下さい。

共感力を向上・養成するためには、①②をステップとして、特に③④が重要です。
自分の表情を動かすと、呼吸が浅くなったり、喉が詰まる感じが出たり、肩に力が入ったりといった「身体側の変化」が伴います。

弱い表情筋の動きでもこうした変化を感じられるようになれば、身体感覚(内受容感覚)の感受性が高まっている証拠です。
他者の微妙な表情を見たときでも、敏感に反応でき、「自分がこの表情をするときの『あの感覚』に近いかもしれない」となるのです。

次回は、共感力を養成したのちの最終目的。共感を「相手のニーズを満たす行為」に変換する、をお送りします。

ではでは、実践を重ねて下さい。


参考文献:

清水建二. (2016). 『0.2秒のホンネ:微表情を見抜く技術』. 飛鳥新社.
清水建二. (2017). 『顔は口ほどにモノを言う! ビジネスに効く 表情のつくり方』. イースト・プレス.