カチメン!就活コラム

やってはいけない逆質問とは?

作成者: 中川等史|24/11/11 8:54

某コンサル会社最年少役員でカチメン!就活コラム担当のなかぴーです。

弊社の新卒採用責任者としても活動しており、 中途、新卒どちらの面接も数多く行ってきております。 

そんな私の立場から、今回は「逆質問」について、面接官をがっかりさせてしまう質問と、「一味違うな」と思わせる質問の違いを解説していきたいと思います。 

面接では基本的に相手からの質問に答えていきますが、唯一学生の皆さん側から自由に発言ができるのがこの逆質問です。 

だからこそ、気を抜いて質問してしまうと面接官に隠していた本音が見抜かれてしまうという怖さもあります。
 
(偽って入社してしまうと、本来の自分を隠したまま長い時間を過ごすことになるので、本心で向き合える会社を選択することをオススメします。)

もちろん、学生の皆さんが「本当にこの会社に就職するべきか」見定めるための時間でもありますので、必要な質問は伝え方や順番等に配慮しながらどんどん聞いていきましょう。 



◆ 悪い印象を与えてしまう質問の傾向

 

質問の内容だけでなく、伝え方、順番等でも印象は変わってきます。 

悪い印象を与えてしまう質問には傾向があるので、それらを書き出してみましょう。 

・質問している意図が伝わらない質問 
      • ・質問者の仮説がなく、どこから答えたら良いか判断しにくい質問 
      • ・仕事に対するやる気の無さが垣間見えてしまう質問 
      • ・組織作りに参加するつもりがないと考えられてしまう質問



2つはコミュニケーション能力を疑われてしまい、下2つは仕事に向き合う姿勢を疑われることとなります。 
まだ質問の具体的なイメージが湧きにくいかと思いますので、悪い例と良い例を双方示しながら解説していきます。 


悪い例①:「残業時間はどれくらいですか?」
 

この質問は、残業の多さに対する懸念や、働く時間についての心配を表現しているように受け取られやすいです。企業側から見ると、働く意欲が低い印象を与える可能性があります。 

良い例:
「御社の仕事が大変なことは理解した上で伺いたいのですが、御社の中で特に活躍されている方はどれくらいの時間お仕事されているのでしょうか? 入社後の自分がどれだけ頑張るべきか、ひとつの参考指標としてお聞きしたいです。」 


このような質問の仕方であれば、仕事に対する積極的な姿勢と、活躍するための具体的な参考情報を求めているという印象を与えることができます。 

ただし、いきなりこの質問を投げかけるのではなく、2~3個仕事内容に関する質問を行った上で聞いた方が無難だということは頭に入れておきましょう。 


悪い例②:「社員の皆さんは仲が良いですか?」
 

この質問は、漠然とした印象を与え、質問の意図が明確ではありません。
単に雰囲気を知りたいだけのように受け取られ、自ら仲良くするために歩み寄ろうという姿勢が無いようにも受け取られかねません。
 

良い例:
「入社したら早く組織に馴染みたいと考えているのですが、ゴルフや飲み会等、社員の皆さんと仲良くなりやすいイベント等はございますか?」
 


このような聞き方であれば、組織への積極的な参加意欲が伝わります。面接官に対して、あなたが早く組織に溶け込もうとする姿勢と、同僚との良好な関係を築くための意欲を持っているという印象を与えることができます。
 


悪い例③:「御社の強みは何とお考えでしょうか?」
 

流石にここをストレートに質問してしまう方は少ないかとは思いますが、「御社の目標はなんでしょうか?」等、少し調べたり、考えたりすればある程度想像がつくものに対して、自分の考えを示すことなく聞いてしまっている応募者は少なくありません。 

親切に説明しようと思っても、聞き手側がどの程度事前知識を持っているかによって説明の仕方が変わってくるため、面接官を困らせてしまいます。 

良い例:
「御社の製品が市場で高い評価を得ている理由として、品質管理やアフターサービスに力を入れていると理解していますが、他に特筆すべきポイントはありますか?」 

  
この質問であれば、事前に企業の情報を調べ、仮説を立てていることが伝わります。
面接官に対して、あなたが企業の特徴を理解し、さらに深い情報を求めているという姿勢を示すことができます。
 


悪い例④:「御社には〇〇といった制度はありますか?」
 

このような質問もよく受けますが、質問する順番を間違えている応募者の方が多いです。 

最初にこの質問をしてしまうと、制度や待遇で会社選びをしているという印象を与えてしまいます。
まずはその会社で皆さんが活躍するために必要となる情報を知るための質問をしましょう。
 

質問をする際にも、単に制度の有無を確認するだけの質問は避けた方が好ましいです。
制度はその時々の状況に合わせて変更すべきであり、必要な制度はその組織のメンバーが自ら作り出していくものです。
鋭い面接官であれば、「制度の有無で入社する企業を決めようとしている」と捉えられてしまうこともあります。
 

良い例:
「御社の最近の取り組みの中で、現場発信で進められた事例等ございますでしょうか?最初は現場配属になるとは思いますが、できれば私も業務の中で発見したことがあれば積極的に発信していきたいと考えております。」
 


このような質問の仕方であれば、まず自分自身の求められていることはこなしていくという姿勢と、組織への積極的な働きかけを行っていこうという気概が感じられます。
その上で風通しの良い組織なのかを確認しようという意図も伝えることができます。
 

 

以上 

面接の最後にある逆質問ですが、この最後の最後で失敗して見送りになってしまうケースもあります。 
最後まで気を抜かず、相手に与える印象に配慮しながら必要な情報を聞いていきましょう。 

この記事が、皆さんの面接準備に少しでも役立つことを願っています。