こんにちは。カチメン就活監修の松原吉宏です。
前回のコラムで長所をなんとなくでも把握できたら、今度は文章化をしていきましょう。
作文は直接的にES(エントリーシート)に関係しますが、面接でも『書けないことは話せない』という原則があるので重要です。
分からない中でもとにかくやってみるという姿勢はもちろん大切です。
ですが、内容を整理できず書いてしまうと書くことが目標になって伝えていることが何か理解できない状態になりがちです。
本来の目標は採用側が知りたいことを的確に伝えることです。 その目標が抜け落ちた状態で落選が続くと精神的にしんどくなります。
就活では落選理由を教えてくれないため、より混乱してしまいます。
正しい方法で整理した上で作文すると自動的に面接対策になり、結果として、内定への近道になります。
まずは、あえて深く考えずにコラムの真似をして下さい。
「なるほどそういうことだったのか」と繋がるコラムも今後、掲載しますので楽しみにしていて下さい。
■理屈で理解!長所の書き方
まず、長所について聞かれる場合、冷静にどのような構造になりそうかを想像してみましょう。
長所の話を書く場合、長所が何かの折に生きたという話になりますね。
具体的にどういう場面で生かすことができたのかという話がセットになってくるはずです。
これを理解した上でまずは大枠を書いていきましょう。
4つのパートに分けていきます。
■ピースの1つ目:長所そのもの
Q:あなたの長所について教えてください。
NG例:私は大学入学後、現在に至るまで約3年間、パスタ専門店でアルバイトをしています。厨房と接客を兼任しており、特に注文が多く入る時間帯は大変でした。
NGの理由は聞かれたことに回答ができていないからです。
きっとこの続きの文章はどれだけ大変だったのか、それをどう改善していったのかという話になると思います。そして、最後に答えが書かれる形になる構成です。
最後の一文で、「このように私の長所は主体性がある所です。」という文章が差し込まれる形です。
何を言いたいのかの主題が不明なままで背景の説明から入った文章は読む側が疲れてしまいます。
また、どのような長所の話なのかを推測することでも労力がかかります。
この負担が自動的にマイナス評価に繋がります。
ビジネスの世界の鉄則は結論や質問への回答を最初に語ることです。
少しずつ日常でも実践してみて下さい。
OK例:私の長所は主体性がある所です。約3年間、パスタ専門店で厨房と接客の担当をしており、お客様の待ち時間を減らせるよう業務効率化に取組みました。
※厳密に言えばOKではありません。再度、前回のコラムの長所を明確化するという話をご確認ください。
ただ、最初から1文目を明確に書きすぎると後の文章が書きにくいため、暫定で曖昧な1文目にあえてしています。
■ピースの2つ目:課題や目標
パスタ専門店に限らず、一般的に飲食店での課題はどんなものがありそうでしょうか。
課題:
・売上がうまく上がらない
・忙しいときにお客様を待たせてしまう
・オーダーミスが出てしまう
・人材が確保しにくい
・人材が定着しない
目標:
・売上を伸ばすこと
・お客様の待ち時間を減らす
・オーダーミスを減らす
・人材を確保する
・人材を定着させる
色々とこのように書いてみたときに自身でどの課題や目標に関係する取組をしたのかを思い出してみて下さい。
こうして書いてみると課題と目標は違う言葉でも裏返しの言い方になり、似ていると気付けますね。
ご自身がこれらのいくつかに関わることをしている場合は、同じ作文でまとめると発揮された長所が異なる場合もあることや複雑になってしまい、整理しにくいです。
そのため、それぞれの課題・目標ごとで分けた作文を書いていくことをお勧めします。
長所の作文は複数準備する方が後のことを考えると有利なので、ぜひどんどん文章化しましょう。
最初はまず、自身で書きやすそうなものを題材にするとやりやすいのでいいですよ。
次回のコラムではさらに詳しく書き方について解説します。
このコラムを読んでからすぐに次回のものを読まずに、一度自身で課題や目標に対して、何をしてきたかを思い出してください。