カチメン!就活コラム

転職限界年齢を紐解く 〜決めるのは◯◯がすること〜

作成者: 松原吉宏|24/10/28 8:00

カチメン!就活監修、ワイズ就活塾塾長の松原吉宏です。

今回は転職限界年齢の話について説明します。 

よく聞くお話ですが、真実はどこにあるのでしょうか。 データを交えつつ、心理からも説明します。 

 

転職限界年齢は本当か 


結論から言えば、転職限界説は今の状況には当てはまりません。 

1990年代のバブル崩壊からリーマンショック後の2013年までは人材が充足していました。 
そのため、年功序列が残る企業からすれば中堅の層が必要とは言い難い状況でした。
 生え抜き社員も多くいる中で30代の転職者が転職先でキャリアを作るのが難しいという意味では双方にメリットがない状態でした。 

しかし、現状、日本は少子高齢化で人手不足が顕著です。 

帝国データバンクの調査(2022年)では企業の半数近くが正社員の人手不足があると回答しています。
また、総務省の労働力調査(2022年)でも転職成功者数は25〜34歳で66万人が多いものの35~44歳で55万人、45~54歳で52万人と年齢層で顕著な差は見られません。 

 男女別で見ても、女性が転職で不利というデータもなく、女性だけのデータでも35〜44歳、と45〜54歳で30万人以上が転職で成功しています。 

結婚や出産などで不利になると感情では思われがちですが、データで見る限りでは疑わしい状況です



転職限界を決めるのは◯◯


データ上では年齢が高いから転職で不利になることはないことがわかりました。
 
そうなると転職限界を決めるのはご自身という可能性があります。 

転職する方の中には別コラムの「冷静な転職をするコツ」に記載しているポジティブ型とネガティブ型のタイプに分かれます。 
ポジティブ型の方の場合、自身の実績がある方や自信がある方も理屈上多くなりやすいです。

一方でネガティブ型の方の場合、今の仕事がしんどい、人間関係が上手くいかないなど自信がない状態の方も多めです。 
そのため、転職をする際に、求人票を見て「この仕事は難しそう、求められるレベルが高そう」など線引きをする心理も出やすいです。 

転職はするかしないかは自由です。 
自分で線引きせずにチャレンジできるので、自分で決めつけずに行動してみましょう。



それでも年齢を気にするあなたへ 


雇用対策法が改正され、2007年からは採用活動で年齢制限の禁止が義務化されました。
 
それによって実績がある人ほど転職しやすくなっています。 
企業によっては年齢ではなく、経験年数の目安を書いている場合があります。 

満たしていない場合も諦めないで下さい。 

ワイズ就活塾の生徒さんから経験年数3年以上という条件がある大手企業の求人に申し込む際に相談を受けました。 
経験年数を満たしていないから無理かどうかという相談でした。 

実績としてアピールできるものを整理し、採用担当に問合せをし、伝えたら応募できることになりました。(合格し入社しました)

応募できるかどうかの最終判断は企業側に委ねられます。 

今回の3年というのは論理性も曖昧で、3年続いていない=嫌になって退職する人、スキルが高くない人と区切っていた可能性があります。 

あくまでも推測でしたが、きちんと伝えれば道が拓けることがあるという事例です



終わりに


転職は受験と違い、お金もかかりません。
 

行動したいと思えばまずは、求人情報だけでも見てアンテナだけでも張っておきましょう。 
受けるかどうかはゆっくり考えていけばいいです。 

 企業側が年齢を気にするのであれば書類審査で落とします。 
逆に落とされないなら年齢を気にしていない可能性が高いです。 
落とされるなら仕方ないという気持ちで受けるなど気楽に構えてみるといいでしょう。 

頑張って活動しているなら落ちたときは「年齢だったのかな」くらいに言い訳してしまえば苦しくありません。 
気にしすぎて卑屈にならないなら問題ありません。 


固くなってストレスを持ち込んでしまっては面接でもそういう雰囲気が出てしまいます。
 

合格率を下げるのは自分のメンタルです。 

年齢が壁になっていたとしても、準備すべき内容は変わらないと思うので、自分の可能性を狭めず動いてみましょう。